神奈川県議会令和5年第2回定例本会議一般質問 要旨・答弁・要望記録
令和5年6月26日(月)本会議 一般質問
一般質問における質疑応答の全文は、インターネット中継にてご覧いただけます。下記URLからご確認ください。
https://kanagawa-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=3104
5月11日から7月11日まで開催された令和5年第2回定例本会議にて重要答弁を数々引き出し、次々提案させていただきました。
ご報告させていただきます。
(質問要旨)
県内での因果関係が見込まれる死亡件数・事例を公開することや、ワクチンのメリット・デメリットをHPなどで発信していく考えはあるのか、所見を伺います。また、既に数千件ものワクチン副反応疑いがでている中、知事からも全国知事会などを通じて、国に、原因究明の実施及び接種リスクについての情報発信をしていくことをより強く求めていく必要があると考えるが、所見を伺います。
(知事答弁)
菅原議員の御質問に順次お答えしてまいります。
県民の健康を守る施策について何点かお尋ねがありました。
まず、新型コロナワクチン関連の情報公開についてです。
県民の皆様が、新型コロナワクチンの副反応のリスクなどを理解した上で、接種を受けるかどうか判断できるよう、ワクチン接種に関する正確な情報をお伝えすることは重要です。
現在、県では、ワクチンの重症化を予防する効果や、副反応・健康被害などへの対応について、県のホームページに専用ページを設け、情報提供を行っています。
私自身も、県の動画や記者会見などにおいて、ワクチンの有効性や副反応についてお伝えし、県民の皆様に接種を積極的に検討いただくようお願いしてきました。
一方、副反応の情報提供について、現在は症状や健康被害が生じた場合の相談先といった「接種した後の案内」が中心であり、接種を検討する段階で必要な情報のさらなる充実が必要です。
そこで今後は、副反応の症状や発生割合の情報について、一般的な情報や国のホームページへのリンクに加えて、県内における発生状況についてもお知らせしていきます。
具体的には、県内での副反応の疑いの発生件数や死亡を含む重篤な事案の件数などを、ホームページに掲載していきます。
また、国への働きかけですが、ワクチンの効果や副反応を含む安全性などについて、科学的根拠に基づき、わかりやすく広報することなどを、全国知事会を通じて要望しています。
さらに、死亡事案や重篤な症状の原因究明につながる調査研究についても、引き続き、国に働きかけてまいります。
(再質問)
新型コロナウイルス感染症の位置づけは、これまで、「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」としていましたが、令和5年5月8日から「5類感染症」になりました。
また、予防接種法施行令が改正され5月8日に施行された。このことによって、これまで県が県民に対してワクチン接種を推奨してきた考え方にどのような変化があるのか伺います。
(再質問への健康医療局答弁)
新型コロナワクチンについて、これまで、予防接種法において、生後6か月以上の全ての県民の皆様に対して、「接種を受けるよう努める」、いわゆる努力義務がありました。
5月8日より、すでに接種を受けた5歳から64歳までの方は、努力義務がなくなりました。
しかし、一度も接種していない方や、基礎疾患のある方、65歳以上の高齢者は、引き続き接種の努力義務があります。
県では、そうしたことについても、しっかりと周知してまいります。
【要望】
この新型コロナウイルスの2類相当から5類に変化したことによって、県が県民に対して推奨、勧奨という言葉使わられたりすると思いますが、考え方が変わったということがよくわかりました。
このワクチンの接種に対する推奨、勧奨といったことに対しても、改めて県民の皆様に周知していただくとともに、あらゆる情報を県民に分かりやすく提供していただくことを要望いたします。
(質問要旨)
(2) 有機フッ素化合物について
(ア) 厚木基地での有機フッ素化合物の流出に対する立入調査について
厚木基地での有機フッ素化合物、いわゆるPFOS等の流出については、自治体による立入調査に課題があったと考えられる。当初の立入りで必要な確認ができず、また、2回目の立入りまで時間を要した。立入りまでの日米間の調整の経緯も含め、問題点を整理しておく必要がある。この背景には、米軍基地の環境問題に対する日米両国の対応が不透明であるという課題があり、日米地位協定の改定に向けた粘り強い交渉等が必要です。
そこで、厚木基地での立入調査について、実施に至った経緯と課題認識について、所見を伺う。また、環境問題に関する米軍基地の透明性を高めるため、今後、県としてどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
(知事答弁)
次に、有機フッ素化合物についてお尋ねがありました。まず、厚木基地での有機フッ素化合物の流出に対する立入調査についてです。
まず、厚木基地での有機フッ素化合物、いわゆるPFOS等の流出に対する立入調査の経緯ですが、昨年9月28日、国からPFOS等流出の連絡がありました。
国からの連絡を受け、県として事故原因等を確認するため、立入調査の実現を直ちに口頭で申し入れ、約1週間後の10月6日にPFOS等が流入した基地内の調整池での水の採取が実現しました。
しかし、事故原因となった格納庫への立入りは、2か月以上経った12月19日の2回目の立入調査まで実現せず、さらに水の採取結果の公表は米側との協議が必要とされ、いまだ公表は認められていません。
基地への立入りや水の採取結果の公表に時間がかかっているうえ、その理由の説明もないことから、この間の日米協議を含め、基地の環境管理の透明性には課題があると受け止めています。
このように基地立入りに課題が生じる背景には、日米地位協定上、米軍に我が国の環境法令等が適用されず、また、日米協議等の情報提供が義務付けられていないという根本的な問題があります。
安全保障に関わる全ての情報を公表できないことは理解しますが、基地の環境管理は県民の皆様の安全・安心に関わる事項であり、可能な限り透明性を高める必要があります。
そこで、引き続き、基地の環境管理の運用改善を国に求めるとともに、私が会長を務める渉外知事会を通じ、日米地位協定を改定し、我が国の環境法令が米軍に適用できるよう、国に働きかけていきます。
今後も、PFOS等を含む米軍基地の環境問題の解決に向けて、全力で取り組んでまいります。
【要望】
昨今の国際情勢を見ても、紛争や紛争になりかねないような事柄が山積していると私も思っています。東アジアに目を向ければ、台湾海峡危機をはじめ、民主主義陣営が一丸となって抑止力を相手に見せておくことも必要だと思います。
私は、日米同盟が大切だと思うからこそ、今の日米地位協定の課題を一つ一つ改定することが健全な日米同盟につながると考えています。
沖縄国際大学大学院の前泊教授という方の著書「日米地位協定入門」にはこのような記載があります。
「韓国では環境条項が米韓地位協定で創設され、基地内での汚染について各自治体が基地に立ち入って調査できる共同調査権が確立されています。また、返還された米軍基地内で汚染が見つかれば、米軍が浄化義務を負います。ところが日米地位協定だけは、そうした場合でも米軍に浄化義務はなく、破壊、汚染した基地の原状回復義務は免除され、米軍に代わって日本政府が浄化義務を課され、その費用まで負担しているのです。」
また、沖縄県が平成31年4月に取りまとめた「他国地位協定調査報告書(欧州編)」というものがございまして、ここでは日本と同じように米軍との地位協定を締結している国との比較をしています。
「ドイツでは、ボン補足協定の署名議定書において、ドイツ連邦、州、地方自治体の立入権が明記されているほか、緊急の場合や危険が差し迫っている場合は、事前通告なしの立入りも認められている。
イタリアでは、モデル実務取極第6条において、基地はイタリアの司令部の下に置かれ、イタリアの司令官は基地の全ての区域にいかなる制約も設けず、自由に立ち入ることができることが明記されている。」とのことでありました。
こうしたことも県民の皆様に知っていただいて、日米合同委員会での運用改善ではなく、改正に向けて粘り強く交渉していただくと同時に、国民世論、県民の皆様にこうしたことも知っていただくということも、是非行っていただきたいと要望いたします。
(質問要旨)
(2) 有機フッ素化合物について
(イ) 環境問題としての有機フッ素化合物について
既にPFOS等は製造・輸入が禁止され、水質汚濁防止法の規制も強化されているが、現在も県内各地の河川や地下水で検出されることは、県民にとって大きな不安である。原因究明調査とともに、住民と直接関わる地元市町村と連携した対応が必要である。また、流出防止の観点からもPFOS等を含まない泡消火薬剤への代替を促すべきと考えます。
そこで、PFOS等の有機フッ素化合物による水質汚染から県民の健康を守るため、今後、県はどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
(知事答弁)
次に、環境問題としての有機フッ素化合物についてです。
PFOS等から県民の健康を守るためには、河川等の水質を監視し、飲用による被害を防ぐとともに、新たな汚染を防止することが重要です。
県では、これまで国や、水質汚濁防止法に基づき独自に水質調査等を行っている10市と連携して、定期的に河川、湖沼、海域及び地下水を調査し、PFOS等の濃度の把握に努めてきました。
これまでに暫定目標値を超える河川、地下水を複数確認していますが、そうした場合には追加で周辺調査を行うとともに、近隣住民に対し、飲まないよう注意喚起を行ってきました。
また、県民の不安に応えるため、ホームページに専用サイトを開設し、水質測定の結果やQ&A等を掲載し、情報を発信してきました。
横須賀基地や厚木基地では、令和4年11月までにPFOS等を含まない泡消火薬剤への代替が完了していますが、民間施設には今も相当量保管されているため、消火活動や設備の故障等により、河川などに流出するおそれがあります。
そこで、県は、関連業界団体を通じて泡消火設備を設置する事業者に対し、PFOS等を含まない泡消火薬剤への早期代替を促すとともに、適正な保管や漏えい時の応急措置を働きかけていきます。
また、引き続き、河川等における調査を進め、暫定目標値を超えた地点が確認された場合は、地元市町村と連携して、近隣住民が飲まないよう呼びかけていきます。
さらに、濃度が継続して上昇した場合には、原因究明調査など、必要な対策を講じていきます。
県では、PFOS等の有機フッ素化合物から県民の健康を守るため、市町村とも連携し、適切な情報発信を行いながら、新たな流出の防止に向けた取組を確実に進めてまいります。
私からの答弁は以上です。
【要望】
国内でも高濃度に検出されている地域や地点があることから、積極的な原因調査が望ましいと考えています。しかし、水に溶けた有機フッ素化合物は目に見えないということ等から、汚染源を特定し、除却することは、難しいケースもあると推察しています。だとすれば、これまで以上にこの有機フッ素化合物が含まれる消火薬剤等を交換していただくといったことが大切だと僕も思ったいます。
昨年、沖縄県ではPFASの血中濃度検査が行われ、PFOSの値が高いところでは、全国平均の3倍に上がった、とのことでありました。
つい先日も、東京多摩地区の調査で参加者の半数が米国の指針値を上回る、との報道も目にいたしました。
除却に向けての国の費用を求めることはもちろんのこと、体内に取り込ませないための、この対処療法等についても、幅広く検討いただきたいと要望します。
(質問要旨)
(3) 若年層に対する性感染症の啓発について
ここ数年間で性感染症は一定の方が感染しており、コロナ禍で見過ごされてきた大きな問題だと考えます。
性感染症の感染拡大を防止するためには、何より早期検査による発見が重要であるが、性感染症は人に相談しにくく、一人で悩んでいる方も多いです。
性感染症とはどのようなものか、また、心配なときにどこに相談すればよいか、どこで検査をしたらよいかといった情報も少ないため、行政の側から、より細やかに情報提供することが必要と考えます。
そこで、未来のある若い世代に向けて、性感染症に関する正しい知識を改めて啓発していくことが重要と考えるが、見解を伺います。
(健康医療局長答弁)
健康医療局関係の御質問にお答えします。
若年層に対する性感染症の啓発について、お尋ねがありました。
性感染症は、本県でも重要な課題であり、特に若い世代においては、身近に検査できる体制とともに、正しい知識を普及啓発していくことが必要です。
県ではこれまで、性感染症の検査体制として、各保健福祉事務所において当日に結果が出る即日検査を行うとともに、休日に対応する検査センターも設置し、対応してきました。
また、中学生、高校生に向けたリーフレットをそれぞれ作成するとともに、県のホームページで性感染症の情報を提供し、普及啓発を行っています。
一方で、例えばHIVは、エイズ発症までの時期が長かったり、梅毒も一時的に症状が消失するため、感染に気付きにくいと言われており、早期に発見しないと、知らぬ間に感染を広げてしまう危険性もあります。
また、性感染症の中には、放置すると不妊症の原因となるなど、将来にわたって患者の生活の質、いわゆるQOLに大きく影響するものもあります。
しかし、こうした情報は、若年層にはまだまだ行き渡っていないため、感染リスクのある行動などとともに、改めて周知を図っていく必要があります。
そこで県では、まず県のホームページをリニューアルして専用ページを設け、性感染症の基礎知識や早期検査の重要性、検査できる医療機関等の情報を分かりやすく掲載し、SNSでも発信していきます。
併せて、保健所設置市や教育委員会と連携し、中学校や高等学校等に、医師や保健師を派遣して講演を行う「青少年エイズ・性感染症予防講演会」を引き続き実施します。
この取組は、新型コロナの感染拡大の中で大幅に縮小していましたが、昨年度から本格的に再開しており、今年度は県内全域で80を超える学校での実施を予定しています。
こうした取組により、若い世代への啓発を引き続き行い、性感染症の拡大防止に努めてまいります。
答弁は以上です。
【要望】
正しい知識を知ってもらうことは非常に重要なことだと私も思います。是非実施していただきたいと思います。
一方で、その広報だけではなく、今その情報が必要な方に届くようなツールにも 力を注いでいただきたいと思います。例えば、県が実施しているこころの相談窓口というものがあると思います。これには専用の電話番号があって、そこで相談ができると思うのですが、この性感染症というのも、相談がしにくいものだと思いますので、こういったものがあってもよいのかなと私は思います。これについては予算もかかると思うので、是非ご検討いただきたいと思います。また、県のHPを見ると問い合わせ先の掲載があり、自分のエリアの保健福祉事務所や保健所のリストが羅列されていると思います。電話で相談しようと思ったときに相談する方が相談を受けてくださる方を選ぶようなことができると、よりよいのではないかと私は思いました。こういったことは、すぐやろうと思えばできることだと思うので、是非、相談しやすい体制づくりの検討を頂ければと思います。 以上です。
2 県政の諸課題について
(1)GXに対応した産業振興について
政府は、脱炭素に向けた構造変革への道筋として「GX実現に向けた基本方針」を取りまとめ、「今後10年間で官民協調の150兆円超の投資を実現する」と示しています。
重要なことは、国家戦略を理解し、その恩恵を県内隅々に行き渡らせるために、どのように準備をしておくのかということです。その成果の果実を分配していくことで、経済のエンジンを回して魅力的な仕事を産みだし、一人ひとりが生き生きと働ける神奈川の実現に大きく寄与すると考えます。
そこで、今後、県では、GXによりもたらされる社会経済情勢の変化に対応し、どのように産業振興を行っていくのか、所見を伺います。
(知事答弁)
県政の諸課題についてお尋ねがありました。GXに対応した産業振興についてです。
GX、グリーン・トランスフォーメーションは、脱炭素社会の実現に向けて、産業構造や社会構造を変革する取組であり、経済活性化につなげていくことは大変重要と考えています。
これまで県は、「エネルギー関連産業」を成長産業に位置付け、関連企業の誘致や再生可能エネルギーの導入促進などに注力してきました。
国でも、環境と経済の好循環を作るため、2020年に「グリーン成長戦略」を策定し、今後成長が期待される「再生可能エネルギー」などの分野に対する支援を行っています。
今後、県では、GXを経済活性化につなげていくため、脱炭素に資する技術や製品の研究開発から、実用化や普及に至るまで、幅広い支援を行います。
まず、県立産業技術総合研究所では、大学や企業の脱炭素化に資する新技術・新製品の開発プロジェクトに対し、基礎研究から応用研究、実用化までを複数年に渡り一貫して支援していきます。
また、中小企業が自社の技術や製品を新たな分野で活用できるよう、大企業に技術力等を直接アピールする「展示商談会」を開催し、脱炭素分野などの成長産業への参入を支援していきます。
さらに、電気自動車EVや燃料電池自動車FCVなど、脱炭素化に資する製品の導入に対する支援を引き続き行うことで、その普及を後押しし、市場の拡大と産業の活性化につなげます。
これらの取組に加え、EVの普及により、需要の減少が見込まれる部品を製造する中小企業等に対しては、神奈川産業振興センターに新たに設置した「かながわ自動車部品サプライヤー支援センター」において、EV化への対応や、他の成長産業への参入に対して、専門家による伴走支援等を行います。
こうした取組により、脱炭素化と経済活性化の好循環を生み出すことで、県内産業の振興を力強く進めてまいります。
私からの答弁は以上です。
【要望】
自動車産業は日本の基幹産業の1つであると考えています。
だからこそ自動車産業の衰退は日本の景気低迷につながると思いますし、新たな産業を興すことができれば、県民生活をより豊かにすることができると思います。
県も県内がGXの流れに乗り遅れないように取り組むことを求めます。
(質問要旨)
(2)高校生等の自転車事故防止について
交通ルールの知識の習得を基礎編とすれば、応用編として交通ルール理論や原因分析を習得させることが必要だと考えます。その結果、子ども達が事故に巻き込まれるリスクが更に軽減され、そして、学生時代に理論を習得することで、生涯にわたって交通事故に巻き込まれるリスクを軽減し、県内交通事故件数の減少に繋がると期待できます。
そこで、高校生等の自転車事故ゼロに向けて、理論や事実分析を行いながら、理解する・考えて行動する交通安全教育をどのように行う方針なのか、所見を伺います。
(教育長答弁)
教育関係のご質問にお答えします。高校生等の自転車事故防止についてお尋ねがありました。
県立高校生の約4割が、自転車で通学している本県で、子どもたちの命を守るために、交通安全教育に取り組むことは大変重要です。
県教育委員会では、自転車事故等の未然防止について、生徒自らが研究し、発表する交通安全大会を毎年、県内10地区で開催しています。そこでは、生徒自身が、通学路の危険箇所や人通りの多い時間帯などを調査し、なぜ自転車事故が起きるのか、その原因を考え、解決策などをグループで話し合い、発表しています。
また、県トラック協会などの協力を得て、スタントマンが自転車事故等をリアルに再現し、その恐ろしさを生徒に実感させる「スケアードストレイト」を、毎年、希望する学校で実施しています。
さらに、昨年度からは、自転車通学が多い相模原市内の県立高校2校を、交通安全のモデル校に指定し、自転車乗車マナー教室を開催しています。
そこでは、ルールやマナーを学ぶだけでなく、具体的な事例から、事故につながりかねない行為を生徒に考えさせ、警察や専門家から、理論に基づいた指導を受けるなど、正しく理解させる工夫を図っています。
県教育委員会では、今後も引き続き、警察等の協力を得て、高校生に自転車事故を自分事として捉えさせ、「理解し、考えて行動する交通安全教育」にしっかりと取り組んでまいります。
(再質問)
一点再質問させていただきます。高校生等の自転車事故防止についてお伺いいたします。
この交通安全教育指針にはですね、交通ルールやマナーが定められている理由を示し、具体的な説明を行い、理解を深めるよう努めること。また常にその効果を測定し、必要に応じて方法や教材の見直しを行い、効果的に実施するようにする必要があると明記されています。
自転車が原則歩道ではなく車道を通行しなければならないことや、ヘルメットの着用努力義務になったことなどは、そうなっているのではなく、なぜそうなったかっというのを説明する必要があると思っています。
また、効果測定についても本問でも示させていただきましたが、これはなかなか難しいのだろうなと私も推測しています。成果から個別の寄与度を推し量ることは難しいと思うからこそ、やはりこの生徒へのアンケートとか、専門家の方々にアドバイスをしていただくことでしか推し量る方法はないのではないかと考えます。
そこで教育長にお伺いしたいのですね。現在行っている取り組みについて、どのようにこの成果の把握に努めているのでしょうか、お伺いします。
(再質問答弁要旨)
教育関係の再質問にお答えします。
県教育委員会ではこれまでも、交通安全大会等に参加した生徒に、アンケートを行って、生徒目線からの成果の把握に努めています。また、警察や専門家から、事前・事後にアドバイスをいただく中で、実施に当たっての留意点や今後の改善点等について、意見を伺っています。
こうした取組を、今後も、しっかりと継続してまいります。
【要望】
高校生の事故というのもゼロに向けて、やはりしていくことは非常に大切なことだと思いますし、どの講習会、研修会が効果があるのかというのは、やはり寄与度に応じて推しはかっていかなければならないと思うのですが、やはりこのアンケートとか、専門家の方々の意見は非常に大事だと思います。
県内でも、相模原市に2校モデル校をやられているとのことでありました。着実に今減っているからこそですね、新たな取り組みを行って、さらに、このゼロに向けて行っていくことが何よりも今大事なのだと思います。
私も先ほどですね、先進的な取り組みのしている方の話をさせていただきました。講習会をすることによってですね、生徒の事故件数が減少したとの追跡調査があると伺っています。専門家の方々を招きして、生徒にご指導いただく場合も、もちろん予算がかかると思いますので、費用対効果というのも十分もちろん推し量る必要があるのですが、ただ、成果として示されている数値の取り方にですね、乖離があれば、成果がどの程度あったかっていうのは、なかなか推し量ることができないのではないかと思います。
外部有識者の活用などは、一つの工夫として提案させていただきました。いずれにしてもですね、高校生等が理解し考えて行動ができるように工夫して、この交通安全教育を引き続き取り組んでいただくことをお願いいたします。
GXに対応した産業振興など6項目を知事はじめ各局に質問しましたが、今回も取り上げさせていただいたGXについては、国が力を入れているだけではなく、本県の未来のためにも必要な成長産業であり、令和時代を狙う世代のためにも必要な視点であると私は思います。